

【ちょっと台湾Plus|2026年春季号】春霧に包まれた若葉と、陽光に香る蜜香。
『春霧に包まれた若葉と、陽光に香る蜜香』
春は3月から5月にかけての季節だが、実際に肌で感じる台湾の春は、想像以上に寒暖差が大きい。まだ空気にひんやりとした気配が残る3月、台湾では爽やかな緑茶の製茶が静かに始まる。3月は、春の入口を告げる台湾の緑茶2種から特集をスタートしたい。
紹介するのは、台湾唯一の緑茶産地・三峡で作られる代表的な碧螺春緑茶と、近年生産量が急激に減少し、30年後には存在自体が危ぶまれるとも言われる龍井緑茶。いずれも中国の碧螺春や龍井茶を原点に持ちつつ、台湾の風土の中で育まれてきた、どこか懐かしさを感じさせる味わい。戦後、台湾へ渡り故郷に帰ることが叶わなかった外省人たちにとって、これらの緑茶は心を慰める存在でもあった。産地、品種、製茶技術は中国本土とは大きく異なり、かつては「模倣」と見なされることもあったが、長い時間を経て、台湾ならではの表現が形づくられ、今では「台湾緑茶」を語るうえで欠かせない存在となっている。
4月には、思いがけず出会った清香タイプの蜜香烏龍茶を紹介する。南投県名間郷の在来品種「銀龍」から作





































