台湾の中でもトップブランドである新竹峨眉の東方美人茶。有名な製茶師「楊瑞隆」による作品、まるで芸術品のような五色茶。
東方美人茶は特定の「作り方」によって生産され、様々な品種や地域で作られることができます。
東方美人茶の特徴
夏は特に虫の繁殖が多く、虫害が多いため、伝統的な烏龍茶の製造には不向きな時期ですが、ウンカ(小緑葉蟬)という虫に噛まれた茶葉は発酵が進み、不思議な甘い香りを放ちます。この甘い香りは実は、茶の木が自分を守るために出すシグナル。甘い香りは、ウンカを捕食するクモを引き寄せ、自らを守るという自然の不思議なメカニズムによるものです。
農薬の匂いがあるとウンカが寄り付かないため、農薬の使用ができません。
東方美人茶は現在、夏の代表的な台湾茶となっていて、セカンドフラッシュの最高級ダージリン茶も同様にウンカの作用で上品な味わいを生み出し、欧米でも台湾の東方美人が注目を集めています。
東方美人茶の品質は、ウンカの数に左右されます。特に端午節前後にウンカが最も多くなり、この時期に作られた茶は最高品質となります。坪林・石碇の茶農は5月に初めて東方美人茶を収穫し、6月から8月にかけて1〜2回追加で収穫します。
東方美人茶が成り立つ条件
1. ウンカに噛まれたこと
2. 萎凋と発酵(酸化)の程度が一般的な烏龍茶よりも高いこと
3. 靜置回潤などの東方美人特有の工程を経て作られたもの
そして、東方美人茶が他の種類の台湾茶よりも高価な原因は、
①ウンカが必要とされ、農薬が使えなく、生産量がとても少ない。
②ウンカの量、ウンカが噛む葉っぱの量がコントロールできない。
③より多くの新芽を使うこと。一芯二葉よりも小さな葉、一芯一葉が最高級で、量が極少ない。最高級の東方美人の場合、600gの茶葉ができるまで5万枚の芯が必要。
④一芯一葉を取るため、茶葉採り作業だけでも沢山の経験を持つ作業員が必要。機械ではなく、全て手で摘むこと。
⑤傷んだ茶葉を使って製茶するため、製造が難しく、最高級の東方美人が作れる職人さんは極めて少ない。
⑥最高級東方美人は青心大 という品種で作られる。これは台湾の北西部、桃園、新竹、苗栗エリアでしか栽培されていません。
東方美人茶の三大産地
かつての主な産地は、新北市の坪林や石碇、新竹や苗栗の客家茶区でした。近年、市場の需要が高まる中で、南投の竹山や鹿谷でも生産量が増加しています。
新北市坪林区・石碇区
この地域の茶園は翡翠ダムの集水区域に位置し、降水量が豊富で気候が湿潤です。収穫期は5月から8月に集中しており、14日以内の新芽を使用します。主な茶樹品種は青心烏龍、白毛猴、慢種、台茶12号などで、味わいが濃厚で品種の多様性があります。茶農は東方美人茶を「蜒仔茶」や「紅茶」と呼ぶことが多いです。
新竹県・苗栗県茶区
毎年4月から11月にかけて生産され、主な茶樹品種は青心大冇です。この地域は伝統的な東方美人茶の産地で、「膨風茶(椪風茶)」や「白毫烏龍茶」とも呼ばれています。
南投茶区
産地は竹山、鹿谷、仁愛郷に位置し、毎年5月から9月に生産されます。主な茶樹品種は青心烏龍と台茶12号で、「貴妃茶」、「美人茶」、「碰風茶」または「涎仔茶」とも呼ばれます。
東方美人茶の産地として、新竹の「峨眉」が最高級であるとの一般的な認識があります。この地域では、人口の少ない小さな町の中で、多くの人が製茶業に従事しています。最高級の東方美人茶は、もはや飲むためのものではなく、賞を取るためのものとして作られ、芸術品のような存在とされています。
東方美人茶王を争う製茶師たち
今回使っている東方美人茶は、新竹の「峨眉」において、東方美人茶を長年一筋製茶している楊隆茶園の楊瑞隆さんの作品。台湾のトップな製茶師の一人として、峨眉エリアではまたもう一人有名な製茶師徐耀良さんという方と、毎年特等奨争うトップの人たちの一人であります。特等奨を取った東方美人茶は、1斤(600g)60万〜100万台湾ドルの値段で売られるため、東方美人茶王の争いは毎年激しくて台湾高級茶の代表になります。
楊瑞隆先生は1957年に生まれ、新竹県東方美人茶コンテストで頻繁に優勝する存在です。茶の町で育った彼は幼少期から父と兄より、製茶の手法を学んできました。しかし、本格的に茶に理解、そして茶業に深めたのは25歳より、ついに2004年末に自身の茶園ブランド「楊隆茶園」を立ち上げました。彼は2010年、2013年、2015年、2019年、2022年に新竹県東方美人茶コンテストで特等賞を受賞し、高い入賞率と多数の受賞歴を誇っています。
夏の東方美人茶にピッタリの茶菓子を見つけました!東方美人茶は、よくマンゴーやライチの香りがするため、ひんやりな台湾ライチのゼリーを一緒に頂きましょう!
東方美人茶を水出し、またはお湯で濃くしてアイスを入れて、そしてゼリーをよく冷やして一緒に食べると、とても幸せなひとときとなり、濃厚なトロピカルフルーツの味が、口の中で爆発!
多くの人々は東方美人茶の豊かなマンゴーやライチのフルーツ香りによく魅了されますが、夏の暑さを爽やかに過ごすためには、水出しの東方美人茶とライチゼリーを提案します。冷たい東方美人茶と一緒に楽しむと、さらに美味しくて涼やかなひとときを過ごせます。また、台湾ライチの名産地である高雄大樹では、バラのような香りがする品種「玉荷包」が有名で、収穫時期は6月しかなくとても短いため、幻の夏フルーツと呼ばれています。
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・台湾茶|新竹峨眉東方美人茶
台湾の中でもトップブランドである新竹峨眉の東方美人茶。
有名な製茶師「楊瑞隆」による作品、まるで芸術のような五色茶。
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台湾の美味しいライチを使った夏にピッタリなフルーツゼリー。
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