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【2024年7月号】最高級オーガニック茶、有機茶王の翠玉烏龍

更新日:2024年7月7日

毎年の春茶コンテストを首長く待っており、ようやく結果が発表され、そして結果が出たその週に、いつもお茶を買っている「花間茶語」さんの若主人に呼ばれました。


「今年は有機茶王を取ったぞ!!!」と自分のSNSでも宣伝して、つまり宜蘭県の有機栽培茶のコンテストで、一番トップ(かつ唯一)の特等奨を取ったのです。

(有機茶王、なんとすごい格好の肩書き!)

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慌てて出かけて飲みに行きました。

(家から車で30分で茶畑と製茶工場に到着できるのは、毎回毎回田舎って良いよなー!と感動する笑)


今回有機茶王を取ったお茶は、「翠玉」という品種で作られた軽発酵の烏龍茶。

「4月に柚花を一緒に摘んだ文旦畑の隣にある有機栽培の茶畑で作られた翠玉だよ!」と若主人の李維(リーウェイ)と黃羽蓁(ホアンユーチエン)さんが教えてくださいました。

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この写真は、私が4月の中旬に、柚花摘みに行った時に取った写真で、左手は柚花が咲いており、右手は翠玉と金萱茶の有機栽培茶畑。ちょうど4月の上旬に茶葉の収穫が終わった所で、新芽が見えない状態でした。


宜蘭県の茶葉栽培面積は164ヘクタールで、冬山郷、三星郷、大同郷、礁渓郷などの4つの町に分布しています。主に、台茶12号(金萱)、台茶13号(翠玉)、青心烏龍などの茶樹品種が栽培され、半発酵茶であるウーロン茶の製造に使用されます。また、宜蘭茶は、製茶過程での揉み方が異なり、外観が文山包種茶と高山茶の間の「半球型」であるため、真空パック包装が採用され、茶葉の保存性が向上しました。

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半球型の茶葉は文山包種や東方美人茶のような「条型茶」と比べて砕けにくく、真空パック包装に適しています。また、高山茶が代表する「球型」の茶葉と比較して、半球型の茶葉は淹れる時により開きやすく、抽出しやすくなります。風味と味わいは、文山包種茶の淡雅な清香と高山茶の濃厚な香りを兼ね備えており、包種茶システムの中で独特の存在感を持っています。


その中で、有機茶は約1/10の16.56ヘクタールを占めており、農家の直売、卸売り、農協の販売などで主に販売されています。宜蘭県有機農業促進自治条例が制定されて以来、初めて有機茶の品質評価が行われ、地元の有機茶製造技術を強化し、後続のマーケティング商品価値を創造し、優れた安全な生産環境を作り出すことを目指しています。そして、宜蘭の有機茶ブランドを確立し、有機農家の生産と流通を安定させ、茶葉価格を上げて農民の収入を増やすという目標が当初の目的であります。


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2017年度以来、宜蘭県政府と各地の農協が共同で開催している第1回の有機茶品質評価は、台湾の有機茶にとって重要なイベントです。冬山郷、三星郷、大同郷、礁渓郷などから、有機認証を受けた茶農家が参加し、香り、茶の外観、水の色などの条件に基づいて、有機茶王、金質賞、優質賞が選出されます。



翠玉という品種の紹介は、翠玉紅茶のページでも書いています。

特に、ジンジャーリリーやジャスミンのような強いお花の香りがするのは、この品種の特徴であります。また、従来の青心烏龍と比べて虫に強いため、有機栽培にもとても適しています。


#036冬山翠玉紅茶|TTES No.13 (Cuiyu) Black Tea
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翠玉という品種の紹介:

「台茶OO号」という名前の品種は、台湾の農業部の茶業改良場によって、何十年もの研究を経て発表された、台湾特有の茶の木の品種を指します。これらの品種には番号だけでなく、魅力的な名前も毎回付けられ、例えば台茶13号には「翠玉」という美しい名前がつけられました。


981年に発表された翠玉は、有名な金萱(台茶12号)と同じ時期に登場しましたが、金萱と比較して栽培される量は極端に少ないという現状です。金萱と同じく成長が早く、新芽や葉のサイズは昔から一番多く栽培されている青心烏龍種よりも大きいため、農業部は翠玉の栽培を奨励していましたが、栽培地が広がらなかった理由は主に2つあります。一つは、金萱と比べて挿し木の生存率が低く、新芽の数も少ないため、茶農家にとって手間のかかる茶の品種であり、同期である金萱の方がすぐに多くの茶農家に受け入れられました。


一方、製茶師にとって、翠玉を包種茶や烏龍茶にすると香りが非常に高く、美味しいものになりますが、その高い香りを引き出して美味しく仕上げるのは難しいと言われています。そのため、栽培量も次第に減少しています。

生産量が少ないため、同じ標高や種類の他のお茶と比較してやや高価です。


〜宜蘭茶の豆知識〜

宜蘭で生産されるお茶の外観や形状は、文山包種茶のような長い条型の茶葉と高山茶のような球形の茶葉の中間に位置し、一般的に「半球型」と呼ばれています。俗には「蝦米型」とも言われており、これは茶葉の形状が干し海老に似ていることを指します。この地域特有の茶葉の形状であり、宜蘭茶の特徴の一つとなっています。球型のように真空包装にしても折れないが、球型よりも早く開き、時短で抽出できます。


市場ではあまり多く見かけないかもしれませんが、次に半球型の茶葉を見かけた際には、それが宜蘭産であるかどうかを尋ねてみてください。意外なことに、プロの茶評価者にも見られるかもしれませんよ。



そして、今回はなんと!!!

有機茶コンテストに提出したものと同じロットが、少し残っているため、譲ってくれました!!!!(泣)

それで、皆様と一緒にいただきたくと思い、【ちょっと台湾7月号】で紹介することにしました!!!みんなで、有機茶王を取ったこと、一緒にお祝いしましょう!!!

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・台湾茶|有機茶王の翠玉烏龍茶

宜蘭県冬山地区で、有機栽培された翠玉という品種の烏龍茶。

コンテストに提出した後、少しだけ残った一等賞の「有機茶王」と同じロットのお茶を皆様に味わって頂きます(宜蘭県有機茶コンテストの有機茶王フレーバーホイールカード付き)

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・茶菓子|ドライピンクグアバ

台湾には、白いグアバとピンクグアバがあり、ピンクの方が香りが濃く、値段も白いグアバより高くなります。皮ごと食べられ、トロピカル雰囲気が楽しめるドライフルーツ。

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★応募〆切は6月20日まで

★本場台湾より6月末までに発送、日本のお家に7月10日までに届きます


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