屏東県の有名な港町、「東港」において必ず食べて行った方が良いと言われ、「東港小三寶」(3種類のグルメ)の一つが、肉粿(バーグェイ)なのだ。
地方に行くと、よく「粿」の漢字を見るのですが、これは「米を粉にしてから水を入れ、よく混ぜてから蒸して、お餅のような塊のこと」を意味します。特に伝統的な「粿」は、1895年以降に日本人が台湾に持ってきたうるち米(今台湾で一般的に食べられている白ごはんは当時のうるち米から品種改良された物でうるち米に属している)を使っていなく、それ以前、およそ17世紀の時に中国の閩南地方からやってきた移民が持ってきたインディカ品種の米で、台湾現地ではその後に入ってきたうるち米と区別するために「在来米」と呼んでいます。うるち米が入ってから在来米を直接食べるご飯としては使われなくなったため、食感の改良などもされていなく、伝統的な米加工品に使われている。
今回使っている雲林産の在来米
「肉粿」の名称を見ると、実はイメージに浮かぶ物がいくつかある。肉が粿の中に入っている(碗粿と似たような物だが切ってソースをつけて食べる)物もあるし、粿の上に肉が載せてある物もある。東港の肉粿は、後者の方で、プレーンなお餅を蒸してから具やスープを載せる。また、粿は旧正月の時によく仏壇やお寺の参拝に使う物で、お正月の最後に粿を切って、旧正月の時によく出てくるソーセージ(昔は冷蔵庫がなかったのでお肉より保存できるソーセージが主に使われていた)を載せ、そして大晦日から食べ続けてきた鶏スープも煮詰めることで真っ白になり、粿の上にかける。少し、日本の鏡餅の存在と似たような感じではないかと思う。
粿の作り方とレシピ:
在来米 100g(なければインディカ米)
水 500g
ミキサーで米ジュースにする
片手鍋に入れ、かき混ぜながら弱火で加熱する。
弱火で3分間加熱すると、だんだん澱粉が固まり、ジュースにトロミがついてくる。
3番目の写真のように、のりのような感じになったら火から離し、電鍋あるいは蒸し器に入れる。
20分蒸してから蓋をしたまま10分くらい放置し、その後は室温まで冷やしておく(熱い状態だと柔らかすぎて食べられない。翌日以降に食べる場合は冷蔵庫で保存し、再び加熱するときは温い温度まで加熱しよう)
スープの作り方:
骨付きの豚リブを、肉が骨から簡単に取れるまで1時間煮込み、サバヒー(ミルクフィッシュ)と、臭みをとるために入れる生姜を入れて20分煮詰める。
上記の在来米ジュース、あるいは水に溶けた米粉を少し入れてトロミをつける(大さじ1/2の粉の量)
トッピングは台湾ソーセージ、揚げたエシャロット、パクチーを載せて完成。
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