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かつての紅茶大国、台湾。

更新日:2022年8月9日

台湾でのお茶の栽培の歴史は、本当はそれほど長くありません。

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簡単に台湾茶の歴史をまとめると、

1717年:清の時代の歴史記録で、初めて台湾原住民が野生の山茶を飲んでいたことが記録されました。(ここの山茶は、その後紅玉種の研究に進みました。紅玉の記事はこちらへ)

1856年〜中国の茶人が台湾に中国茶(青心烏龍、鉄観音などを含め)の苗木を持ってきて栽培し始め、そしてイギリスの貿易商により、台湾茶が世界への展開が始まり、ニューヨーク、ロンドンなどのティーサロンで一時期大ヒットとなった「フォルモサティー(Formosa Tea)」が大人気でした。

1895年〜日清戦争で負けた清が、台湾を大日本帝国に割譲。台湾が日本帝国の一員に入り、茶畑が日本の政策に基づき、インド産イギリス紅茶に対抗できるように台湾を紅茶大国にしました。

1945年〜第二次世界大戦が終わり、日本軍隊と役員が台湾から撤退、その後中華民国政府が台湾に来ました。大勢の中国移民が台湾に入り、紅茶ではなく中国茶が再び流行り始まっていました。

1960年〜タピオカミルクティーが流行り始まり、町中はドリンクバーが続々と展開し、近年はドリンクバーの店が世界への展開が広まっています。2回目の、台湾茶文化が違う形で世界に進出しています。

2010年〜有機栽培、SDGsなどの意識が高まり、環境に優しいお茶の栽培が始まりました。また、添加物への関心も高まり、無添加で様々な香りや味を引き出すため、品種改良(例:紅玉)、栽培方法(例:東方美人、蜜香紅茶)、発酵や焙煎の仕方(例:紅烏龍茶)などに工夫し、さらに新しい・健康的なお茶が次々と出ています。

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今回は、日本植民地時代における紅茶のことについて少し話したいと思います。

1899年、三井物産株式会社が、台湾各地で茶畑を作り、イギリスのリプトンと競争するように、日東紅茶を作り始めたそうです。台湾は一時期東アジア最大な茶工場を持ち、1937年に日月潭紅茶が「Formosa Black Tea」の名としてロンドンの茶のオークションで高い評価を得て、日月潭=紅茶というイメージが初めて生まれました。


お茶の製造について知っている人は、紅茶はどの品種の茶の木でもできる物だと分かっているはずです。発酵(カテキンの酸化)を100%にすれば、元々緑茶や烏龍茶に作っていた茶の木でも、作り方によって全部紅茶にすることができます。

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しかし、品種により多少香りが違ったりしています。

それで、1940年から、日本総督府(台湾における日本政府)が、日月潭が所属する魚池郷で、スタンダードな紅茶の味がするインドのアッサム茶の木が台湾でも栽培できるように、研究所を設置しました。その研究が成功し、台湾においてもイギリス茶と比較できるような紅茶ができました。

台湾で栽培されるアッサム種茶の木、台茶8号と呼ばれ、台湾のテロワールから得た特別なシナモン香りがすると言われている

しかしながら、その後第二次世界大戦に入り、お茶の栽培も一時的に停止され、お茶の産量がグっと下がりました。上に書いたように、戦後の台湾は、再び大勢な中国移民が来て、紅茶があまり好まされておらず、台湾産アッサム種の栽培が、日月潭周辺の魚池郷に留まっていて、今は魚池郷の名産物の一つとなりました。

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・台湾お茶菓子|南投魚池農協のアッサム紅茶ビスケット

大日本帝国時代の台湾は、輸出用のアッサム種も沢山栽培され、日月潭紅茶が初めて有名になった。現在もアッサム種が残され、台湾のアッサムティーが作られ、魚池郷農会(農協)が開発したアッサム紅茶入りのビスケットがサクサクしていておいしい。

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・台湾茶|南投魚池の紅玉紅茶

台湾の真ん中にある南投県は、紅玉の1番の栽培地である。紅玉とは、台湾だけの品種であり、独特なウッディ、スパイス、ミント、シナモンの香りがする特殊なお茶である。


※※今月のお茶は、ティーバッグか茶葉、どちらか選択できます。

いつも急須で丁寧に淹れてくださっている方は、茶葉でお茶を楽しみましょう!

よくバタバタしてあまりゆっくりするお時間、もしくはお茶の道具をお持ちでない方は、ティーバッグで気軽に淹れましょう!※※

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一緒に、お家で台湾ティータイム、楽しみましょう!

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